横浜市開港記念館

資料よもやま話1
「たまくすプロジェクト」始動

  横浜開港資料館中庭にある「たまくす」(タブノキ)は、横浜市地域史跡に指定され、また平成10年(1998年)にはヨコハマ遊大賞を受賞するなど、広く市民に親しまれている名木です。

  横浜開港資料館では、2009年の開港150周年記念事業として、横浜の歴史への理解を深めつつ、未来にたまくすを伝承する「たまくすプロジェクト」を始動させました。このプロジェクトについてご紹介いたします。

  たまくすプロジェクトは大きく分けて、(1)たまくす二世の育成と記念植樹、(2)親木たまくすの樹勢回復、(3)たまくす基金の創設の三つの柱からなります。

図1  現在のたまくす
現在のたまくす

  歴史の証人、たまくす

  1854年3月、ペリー提督が二度目に来航した際、随行の画家ハイネが描いた原画をもとに作成した石版画が、有名なペリー提督横浜上陸図(図2)です。この絵の右端、水神社の祠の上に茂っているのがたまくすです。

  たまくすは、幕末から現在までの約150年の間に、ペリーの来航、開港場の建設、居留地の繁栄、開港50年祭、関東大震災、横浜大空襲、戦後復興、開港資料館の開館などなど、様々な歴史の出来事を見つめてきたともいえます。樹木は動きまわったりはしませんが、人間より遥かにはるかに長い年月を生き続ける生命力あふれる存在です。たまくすの木は、震災や戦災など数々の苦難を乗り越えて平成の今日まで残る、横浜の生き証人といえるでしょう。

図2  ペリー提督横浜上陸図に描かれたたまくす(右端)横浜開港資料館所蔵
ペリー提督横浜上陸図に描かれたたまくす(右端)